暗号資産保管プラットフォーム、ハル・インベストの運営会社に破産宣告:韓国法での破産手続きと日本債権者の破産債権申告について

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ソウル回生法院は2024年11月20日、ハル・マネジメント(Haru Management Limited)に対し破産宣告を下しました。この会社は、2023年6月に突然仮想資産の引き出しを停止した暗号資産保管プラットフォーム、ハル・インベスト(Haru Invest)の運営法人であり、現在ハル・インベストの経営陣は、1兆4千億ウォン相当のコインを騙し取った疑いで裁判を受けています。

今回の破産決定(2024ハ合100259)は、ハル・インベストの顧客たちが債権回収のために提起した破産申請に応じたことで、ハル・インベストに資産を預けていた債権者にとって極めて重要な展開です。日本の顧客や投資者、被害者も韓国のおける破産手続の中で自分の権利を確保するため、期限内に速やかに債権申請を行う必要・があります。

本稿では、ハル・マネジメントの破産手続について、日本の債権者向けに韓国における破産手続きと関連サポートの内容を解説し、債権申告の手続や期限、債権者集会など、回収成功に向けたプロセスをわかりやすく説明します。

<目 次>
1. 事案の概要
2. 韓国法における破産手続きのプロセス
3. ハル・マネジメント件に関する当法律事務所の業務提供
4. 重要な期限
5. おわりに

事案の概要

ハル・インベストは、2023年6月に顧客が預けた暗号資産の出金を突然停止し、プラットフォーム運営を中止したことで大きな騒動を引き起こしました。その後の検察の調査の結果、ハル・インベストは元本を保証し、高収益を出すように顧客を欺いて1兆4000億ウォン相当のコインを受け取った詐欺の疑いが発覚され、現在、ソウル中央地方裁判所で経営陣に対する裁判が進行中です。

ハル・インベストの投資家たちは、韓国での債権回収を目指し、運営法人であるハル・マネジメントの破産を申請し、今回、ソウル回生法院はこれを受け入れました。

裁判所が定めた債権申告期限は2025年1月31日で、債権者集会は2025年2月11日に開催される予定です。

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韓国法における破産手続きのプロセス

韓国における破産手続きとそれに基づいた投資者の破産債権申告は、いくつかの重要なステップで進んでます。

  1. 書類の準備

    債権者は、破産した債務者との口座明細書や取引内訳など、自らの請求を支持する証拠をまとめる必要があります。

  2. 破産債権申告書の提出

    債権者は、自分の債権内容とその証拠をまとめた破産債権申告書を作成し、裁判所に提出しなければなりません。対面、郵送、または韓国電子訴訟システムを通じて電子的提出が可能です。

    適切に破産債権申告を行わないと、債権が認められず最終的には配当から除外されることになりますので、債権者の注意が必要です。

  3. 債権調査期日および債権者集会

    債権申告書が受理されると、裁判所は債権者調査期日を開き、申告された債権に対し破産管財人または他の債権者から異議がないか確認します。

    異議がない債権は申告内容の通り確定され、異議が提出された債権はその債権を保有する債権者が異議者全員に対して債権調査確定裁判を申し立て、そこで債権の認否が決定されます。

    実務上、裁判所は債権調査期日と同時に債権者集会も招集しています。債権者集会では、破産管財人から債務者会社の営業状態や資産状況に関する報告が行われ、債権者集会以降の財産の管理及び換価計画に対しても説明が行われます。

    韓国の破産法は、外国の債権者に対しても、相互主義の制限なく、完全な平等主義に基づいて適用されます。

  4. 資産の換価および分配

    破産管財人は、債務者の資産を調査・回収し、換価することになります。配当可能な資産がある場合、破産管財人は裁判所の許可を得て配当表を作成します。配当は、それらの債権の優先順位(例えば税金などの財団債権が優先する)に従って行われ、同等の優先順位の請求は債権額に比例して配当金が支払われます。このようにして、資産の換価および配分の過程は、公正かつ透明に実施され、すべての債権者に対する配当が適切に行われることを目指します。

  5. 任務終了に伴う財産報告のための債権者集会

    配当金の支払いが完了すると、破産管財人は債権者集会を召集し、任務終了に伴う最終計算報告書を提出します。債務者と債権者から異議がなければ、裁判所は破産終結の決定を下し、それが公告されることによって破産手続きは終了します。

ハル・マネジメント件に関する当法律事務所の業務提供

ハル・マネジメント(ハル・インベストの運営法人)の破産事件について、日韓法務を多数多数担当している弊所は、言語と法律の違いから生じる日本人債権者の不便を解消するために、以下のような債権申告代行および法律代理業務を提供しております。もちろん破産管財人から基本的なガイダンスが提供されすはずですが、専門的な法的支援は、請求が正しく提出され、回収の可能性を最大化するのに役立ちます。

  • 初回相談:お持ちのハル・インベストとハル・マネジメントとの資料の確認し、破産債権申告の可能性評価を行います。

  • ソウル回生法院への破産申告書の作成・提出代行:債権申告に必要なすべての書類を準備し、正確かつ期限内に破産債権申告書を作成・提出します。

  • 法律代理(オプション):破産手続き全体にわたって日本の債権者様の法的代理人となり、破産手続きの進捗状況や必要な今後の措置についてお知らせします。また、必要に応じて債権者集会への出席や破産管財人との連絡を行うなど、破産債権申告後も継続的なサポートとアドバイスを提供いたします。状況に変化が生じた場合にも、迅速かつ適切に対応できる体制を整えております。

重要な期限

  • 破産債権申告書提出期限:2025年1月31日
  • 債権者会議及び債権調査期日:2025年2月11日、午後4時、ソウル回生法院

おわりに

当法律事務所は、これまで日本の企業や個人を代理し、韓国における破産申請や破産債権申告業務を遂行してきた豊富な経験を持っています。

ハル・マネジメントの破産手続に関するご相談やサポートをご希望の場合は、ぜひこちらのメールまたは上段の「法律相談」コーナーよりお問い合わせください。

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本メモランダムは、一般的な情報提供のみを目的としたサマリーであり、本件に関する完全な分析ではなく、またリーガル・アドバイスとして依拠されるべきものではありません。

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